おめでとう!! 伊藤新叡王

伊藤匠七段が藤井八冠を破り、叡王のタイトルを奪取しました。

朝、振り駒で後手番となったときは、かなり厳しいかと
思いましたが、後手番で堂々と角換わりを受けて立っての
勝利は素晴らしい!!

藤井八冠にとっては惜しい将棋でした。
77手目に銀をタダ捨てする6六銀という妙手が出ました。
勝ち切っていれば、藤井さんを代表する一局になったでしょう。

「中原の5七馬」、「羽生の5二銀」などと並んで
「藤井の6六銀」ということになるべき一局でしたが、
負けてしまったことで、ちょっと価値を減じてしまいました。

ただ「中原の5七馬」、「羽生の5二銀」は終盤で
論理的に発見しうる手ですが、「藤井の6六銀」は中盤の
での大局観が問われる発見困難な手です。
それを指して、優勢になったのですから惜しまれます。

そのような妙手を浴びながら、崩れなかった伊藤七段の
強さが際立ちました。
決め手を与えず(5三銀~5二銀という粘り)、並走していって
一瞬のスキを見逃さず、勝負する。
やっぱり研究だけでは勝てません。
研究を離れてからの粘り腰、勝負術、的確な寄せ、
正確な読みといった実力があったからこそ
藤井八冠に勝利できたのだと思います。

叡王獲得おめでとうございます。

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