山本弘さん逝く 

先日SF作家の山本弘さんの訃報が新聞に載っていました。
山本氏は「と学会」の初代会長としてこの世に「トンデモ本」
というのがあると教えてくれました。

「と学会」というのは「世にあるトンデモ本を収集・鑑賞して
楽しむ会」という趣味の会で、学会というのは「冗談で
名乗っている」のだそうです。

この「と学会」編で何冊か本が出版されています。

昔は「本 = 正しい主張又は相当な論拠のある主張」
と考えていました。
でたらめだと本にはならないだろうと思っていたのでした。
それが、この「トンデモ本の世界」がそうでないことを
教えてくれました。

本人の妄想のたぐいでさえも本になっていることがある、
目から鱗の事実でした。

手元に2011年に発行された「トンデモ本の大世界」
があります。

その「おわりに」で山本氏はトンデモは決して滅びないのだから
僕たちは、トンデモとのつき合い方を学ばなくてはいけないと書いています。

「疑似科学や週末予言を信じるのは愚かなことですが、そんなものが
存在しないかのようにふるまうのも、ある意味、現実逃避です。
 現実を見つめましょう。世界はトンデモであふれているのです。
 信じるのではなく、かと言って無視するのでもなく、冷静な目で眺め、
笑って楽しむ。危険なものは積極的に批判する—それがトンデモとの
健全なつき合い方ではないでしょうか。」


山本氏はこの文のとおりにトンデモとつき合っていた方だと
思います。
合掌

*「と学会」の本を1冊読むなら、最初に出版された
「トンデモ本の世界」がお勧めですが、古本でしか
手に入らないようです。
いい本なので、電子版で復刻してもらいたいのですが…




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