映画「教皇選挙」

フランシスコ教皇がお亡くなりになりました。
ちょうど映画「教皇選挙」が公開されている時期なので
この機会に見ておこうと映画館に行ってきました。
原題は「コンクラーベ」で教皇選挙のことです。
邦題もコンクラーベでよかったように思いますが
「根比べ」を連想させるのでよろしくないという
判断だったのでしょうか?
教皇選挙はまさに根比べでひたすら投票を繰り返すようです。
100人を超える枢機卿が全世界から集まり、
誰かが3分の2を超える票を獲得するまで。
今回の映画はその選挙を描いたものです。
今年のアカデミー賞の脚色賞を受賞しています。
カトリックの頂点に立つローマ教皇を選ぶ選挙。
改革派と保守派の路線対立、
教皇というトップに立ちたい野心、
このようなものを描きつつ、宗教とは何かと考えさせる
良心的な映画だと思います。
米英合作ですが、こういう映画を生むのも米国であり、
トランプ大統領を生むのもまた米国です。
堅いばかりではなく、ミステリ仕立てになっていて
コンクラーベを仕切る首席枢機卿トマス・ローレンスが
教皇候補の秘密を解き明かしていきます。
アフガニスタンから突然やってきた枢機卿ベニテスは
何者なのかというのも見どころです。
選挙の始まりにあたってのローレンスの説教、
教皇に相応しいのは確信ではなくて、疑問を抱きつつ
手探りで歩んでいく人だという趣旨の発言には涙がでました。
(トランプ氏批判という文脈で解釈もできるでしょう)
お勧めです。