三井記念美術館 茶の湯の美学

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三井記念美術館にいってきました。

一番の目当ては大井戸茶碗。
上の入場券の真ん中の器です。
古田織部が持っていた逸品だそうです。

なぜこれに興味があるというと、落語に「井戸の茶碗」
というのがあるからです。
浪人が持っていた小汚い茶碗が実は天下の「井戸の茶碗」
300両で細川の殿様が買い上げる

この落語は登場人物がみんないい人で、心がほんわかする
いい話です。
藤四郎の好きな落語です。
井戸の茶碗というのは朝鮮半島で李朝時代に焼かれたものだそうで
「一 井戸 二 楽 三 唐津」というほど珍重されているそうです。
井戸茶碗ってどんなものなの?
見ないわけにはいくまいと日本橋まで出ていきました。

納得しました。
浪人が二束三文と思っていたのもよくわかります。
どこに価値があるのかまったくわかりません。
織部の大井戸茶碗は大きかった茶碗を十文字に切って
つぎはぎにして小さくしたものだそうです。
丁寧に使っていたとは思いますが、どこがいいのか…

写真はないですが、国宝 志野茶碗(しのちゃわん)も
展示されていました。
60を過ぎてから陶芸を始めた親父の作品と
よく似ていると思いました。
ゆがんだ形状、小学生のいたずら書きのような文様。

このまえ紹介した本「哲学のはじまり」の中には
本当に美しいものは誰が見ても美しいものであるべきであり、
それを美しく思われない人は「美しいものが何だか分かっていない人」

という趣旨の言葉もあります。

藤四郎は「美しいものが何だか分かっていない人」なのかな?
いろいろ考えさせられました。

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